エステサロン経営ノウハウ
コンセプトはエステサロンの柱!決める流れや具体例を紹介

サロン経営においてコンセプト作りが重要だといわれていますが、具体的になぜ重要で、どのように作ればいいのかわからない方が多いと思います。
実は、サロンのコンセプトは流れに沿って考えていくことで適切に決めることができます。コンセプトがしっかりしているサロンは自店の強みをしっかりと発揮できます。
ここでは、サロンコンセプトの重要性や、コンセプトを決める流れについて具体的に解説します。この記事を読むことで、サロン経営の柱となるコンセプトを明確に決めることができます。
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エステサロンのコンセプトとは
エステサロンにおけるコンセプトとは、一般企業でいう企業理念や構想に近いものでお客様にどのようなサービスを提供するのか、またはこう思ってほしいという存在意義のことをいいます。
コンセプトは、エステサロンのづくりでもっとも重要な部分であり心臓部分だといえます。
コンセプトの具体例
実際に、エステサロンではどのようなコンセプトを掲げて運営しているのでしょうか。
ここでは、サロンコンセプトの具体例を紹介します。
【具体例】
- おしゃれな空間でお客様の魅力を最大限に引き出す
- 40代のあなたへ癒しの時間を提供します
- 最新美容機器で最上級のおもてなし
このように、エステサロンがお客様へ提供する価値や、存在意義をコンセプトとして掲げています。
また、コンセプトはサロンの夢や目標、スタッフの方向性などを表すものでもあるのです。

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エステサロンにコンセプトが必要な理由
エステサロンにコンセプトが必要な理由には大きく2つあります。ここでは、コンセプトが必要な理由を具体的に解説します。
理由①顧客に魅力をアピールするため
エステサロンにコンセプトが必要な理由として、お客様にサロンの魅力をアピールするため、というものがあります。コンセプトと聞くと、店内の雰囲気やイメージカラーを想像する人が多いですが、コンセプトとは企業の考え方や方向性を伝えるものです。
よって、サロンコンセプトを掲げることで、自店ではこのような強みを発揮し、お客様にこんな価値を提供できる、という魅力をアピールすることができるのです、さらに、コンセプトを明確に示すことで他社との差別化にもつながるというメリットもあります。
理由②経営方針に一貫性をもたせるため
コンセプトを明確に掲げることはサロン運営の柱であり、サロンを経営していく方向性やお客様への基本姿勢をはっきりさせることができます。
したがって、サロンコンセプトは、経営方針に一貫性をもたせるという役割もあるのです。
たとえば、開業前にサロンコンセプトが決まっていない場合、サロンの存在意義が曖昧になってしまい、一貫性のないサロンとなってしまいます。お客様は、方向性が定まっていないサロンに魅力を感じないため、顧客の心を掴むことができず健全な経営ができないのです。
そのため、明確なコンセプトを掲げることができれば、お客様に満足していただけるサロンを作ることができるでしょう。
理由③リピーター獲得に貢献するため
リピーターを増やすためにも、エステサロンのコンセプトは欠かせません。 リピーターは、一度の施術に満足するだけでなく、サロンの提供価値に継続して魅力を感じることで生まれます。 明確なコンセプトがあれば、顧客は「自分が求めるケアが常に受けられる」と信頼を寄せるようになり、自然と再来店につながります。例えば、『短時間で効果を実感できる小顔矯正専門サロン』は、忙しい顧客が効率的に美容ケアを求める場合にリピートされやすくなります。 一度来店した顧客が、短時間で目に見える効果を得られたと感じれば、「次回もここで施術を受けたい」と思いやすくなるでしょう。
明確なコンセプトは顧客がその価値を他者に伝えやすくし、口コミを通じて新規顧客を獲得する好循環を生み出します。
エステサロンのコンセプトを決める流れ
ここからは、エステサロンのコンセプトを決める流れを見ていきましょう。
流れ①理念を考える
エステサロンにおける理念とは、サロンの存在意義や目的のことを指し、「お客様をどのようにするためのサロン」なのかを言語化しなければいけません。
たとえば、お客様に「痩せてきれいになってもらう」だけでなく「最新マシンを使用して最先端の美容法で痩せてきれいになってもらう」など、より具体的で明確な理念を考えましょう。
流れ②独自の強みを客観的に捉える
コンセプトを作り上げるには、自店の強みを正確に把握することが欠かせません。 他店との差別化を図るためには、まず自分のサロンがどのような価値を提供できるのか、明確にする必要があります。 このステップでは、既存のサービスやスタッフのスキル、設備、立地条件などを客観的に見直し、他店にはない特徴を明確にします。例えば、「ハンドマッサージに特化した高い技術力」や「リラックスできるラグジュアリーな空間」、「短時間で効果が実感できる最新機器の導入」など、具体的な要素をリストアップすることで、自店の独自性が見えてくるでしょう。
また、お客様の声を集めることも効果的です。 顧客満足度アンケートや口コミを通じ、自店の魅力や改善点を知ることで、強みをより深く理解できます。 このプロセスで得た強みを基に、ターゲット設定や競合リサーチに活用し、一貫性のあるコンセプトを作りましょう。
▶参考記事:エステサロンのキャンペーンとは?メリットや流れについて解説
流れ③ターゲットを明確にする
コンセプトを決めていくためには、どんなお客様に来店してほしいかというターゲットを明確にする必要があります。なぜなら、ターゲットが決まっていなければ自店が提供する強みを最大限に発揮できず、集客につなげることができないのです。
たとえば、「40〜50代向け」や「富裕層に向けたハイクラスの施術」など、誰にサービスを提供したいかを具体化すれば、一貫したコンセプトが作れるでしょう。
ターゲットを決めるコツとしては「サービス業界で仕事をしている40代女性、年収は400万円、最近むくみが気になり始めた」など、お客様のストーリーを想像すればターゲットが明確になりやすいでしょう。
流れ④競合をリサーチする
競合をリサーチし、ライバルとの差別化を図ることもコンセプトを決めるための重要なステップです。
競合店の価格帯や強み、施術方法や顧客層を調査することで差別化を図るヒントとなります。
▶参考記事:エステサロンの料金はなぜ異なる?理由や相場について解説
流れ⑤ベネフィットを考える
ベネフィットとは、お客様がサービスや商品から受けられる利益や恩恵のことです。
ベネフィットにはファンクショナル・ベネフィットと呼ばれる機能的なベネフィットと、エモーショナル・ベネフィットと呼ばれる情緒的なベネフィットがあります。
ファンクショナル・ベネフィットとは、商品やサービスの機能的価値のことです。
具体的には「施術料が安い」「交通アクセスの良い場所にある」「営業時間が長い」「施術スキルが高い」などがあげられます。
自分がどのような機能的価値があれば利用したくなるのかを、想像しながら検討してみましょう。
一方、エモーショナル・ベネフィットとは、商品やサービスによって満たされる良い感情のことです。たとえば「きれいになったと実感できる」「贅沢な気持ちになれた」「心身ともに癒やされた」など、お客様にどのような気分になってほしいかを考えてみましょう。
▶参考記事:エステサロンであると嬉しいサービスは?おもてなしのポイント
流れ⑥行動指針を決める
行動指針を決めるとは、自分やサロンに勤めているスタッフがどのような意志を持って仕事に取り組んでいくかを決めることです。行動指針を決めることで、従業員全員がお客様に対してどのように向き合っていくのかを言語化して表すことができます。
決定した行動指針は従業員の仕事に一貫性を持たせ、お客様の満足度につながるでしょう。
流れ⑦コンセプトを決める
下記のステップをひとつずつ決めていくことで、自然とサロンのコンセプトが見えてくるはずです。
- サロンの目的
- 価格帯
- サービス内容
- 内外装の雰囲気
- 接客スタイル
- 集客方法
これらが明確に出揃えば、サロン経営の軸となるサロンコンセプトが出来上がるでしょう。
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エステサロンのコンセプトで迷ったら5W2Hを意識する
エステサロンのコンセプトを明確にする際に役立つフレームワークが「5W2H」です。この手法を用いることで、具体的で一貫性のあるコンセプトを構築でき、サロンの方向性を明確にする助けになります。それぞれの項目を丁寧に設定することで、ターゲットやサービス内容を具体化し、顧客に訴求力の高いサロン作りが可能になります。
以下の表に5W2Hの項目をまとめ、それぞれの要素について具体的に考えてみましょう。
項目 |
内容 |
サロンの設定例 |
When(いつ) |
時間やスケジュールの設定 |
営業時間:平日10:00〜20:00、土日祝9:00〜19:00 |
Where(どこで) |
サロンの立地や環境 |
都心の駅近く、新宿駅徒歩3分、落ち着いたプライベート空間 |
Who(誰に) |
ターゲット顧客 |
30代女性、都内勤務の会社員、健康的な肌を求める方 |
What(何を) |
提供するサービスの内容 |
エイジングケア、美白ケア、リラクゼーション |
Why(なぜ) |
理念や目的 |
お客様の心身の美しさを引き出し、日常生活を豊かにするため |
How(どのように) |
方法や手段 |
オーガニック製品を使用したハンドトリートメント |
How much(いくらで) |
料金やコスト設定 |
フェイシャルケア1回8,000円、月額プラン25,000円 |
コンセプト作りでは、特に「Who(誰に)」と「What(何を)」の2つが重要です。 ターゲット(Who)を明確にすることで、顧客の求めるサービスを提供しやすくなり、リピーターの獲得につながります。
また、「What(何を)」では、他店にはない独自の強みを打ち出す意識で考えてみましょう。
エステサロンのコンセプトを決める際に避けるべき例
エステサロンの成功には、明確で魅力的なコンセプトの設定が欠かせません。しかし、コンセプトを決めるときに避けるべき例もあるので、この機会に覚えておきましょう。
ここでは、コンセプト決定時の注意点を解説します。
法令に抵触している
エステサロンのコンセプトを決めるとき、最も注意しなければならないのは法令遵守です。 医療行為に該当する施術を『短期間で劇的な効果が得られる』と広告することは、医療法や景品表示法に違反する可能性があります。また、医療機器に類似する技術を導入する場合は、使用方法や対象を明確化し、顧客に誤解を与えない説明を徹底する必要があります。
複数のコンセプトを取り入れる
複数のテーマを詰め込みすぎないことも重要です。 多くの要素を盛り込むと、幅広い顧客層へのアプローチが可能に見えますが、メッセージが散漫となりサロンの強みが伝わりにくくなります。「リラックスできる空間」と「短時間で結果を出す施術」の両方をアピールすると、顧客はどちらがサロンの本来の魅力なのか分かりづらくなります。
コンセプトを一つに絞ることで、サロンの方向性が明確となり、ターゲット顧客に伝わります。
安価を売りにする
「低価格」をコンセプトに掲げるのは、一見すると多くの顧客を引き付ける有効な手段のように思えますが、慎重に検討する必要があります。 低価格を追求しすぎると、施術の品質が低下し、スタッフ育成が不十分になるリスクがあります。また、価格競争に巻き込まれることで利益が圧迫され、長期的な経営の安定を損なう可能性も考えられるでしょう。 価格を強みとしてアピールする代わりに、付加価値の高いサービスや独自の特典を提供することが大切です。
例えば、無料のアフターケアやカウンセリング、リラックスできる空間の提供など、価格以外の魅力を打ち出すことで「選ばれる理由」を作り出せます。
近隣の競合と似ている
エステサロンのコンセプトが近隣の競合店と似通っていると、顧客にとっての差別化ポイントが不明確になり、選ばれる可能性が低くなります。例えば、複数のサロンが「最新機器を使った痩身エステ」を掲げている場合、顧客はどのサロンに通うべきか迷い、最終的に価格で比較されてしまうでしょう。 競合店との差別化を図るためには、独自性を明確にすることが大切です。
例えば、「オールハンドによるリラクゼーション施術の充実」や「地元産のオーガニック製品を使用した特別なケア」など、他にはないサービスや魅力をアピールすることで、顧客にとって「ここにしかない価値」を提供できます。
競合リサーチを徹底し、差別化の具体的なポイントを明確にしましょう。
コンセプトはスタッフ同士で共有することが重要
サロンコンセプトが無事に決まれば、サロン運営にかかわるスタッフ同士で共有しましょう。
コンセプトを共有しなければ、お客様へ一貫したサービスを提供することができません。
さらに、コンセプトを共有することで、方向性を確認しモチベーションアップにもつながります。
スタッフへコンセプトを周知する方法としては、スタッフ全員のミーティングで伝達するか、経営者からマネージャーへ、マネージャーからスタッフへ…という方法がメインとなります。
また、コンセプトにおける行動指針は、サロンの周辺環境や実際の客層を鑑みて、定期的に見直すことをおすすめします。
しかし、時間が経つにつれてコンセプトを忘れてしまったり、お客様への接客がコンセプトからずれてしまったりすることもあります。
また、従業員が増えた際にもコンセプトを伝え浸透させていく必要があります。
そのため、定期的に行動指針やテーマを設定し周知することが重要です。
たとえば、月に1回のミーティングで行動指針を決定、バックヤードにその内容を貼り出し、始業前のミーティングで毎日声に出して確認するなどの方法があります。
このように、あらゆる方法でコンセプトを共有・周知しつつ、浸透させていきましょう。
さらに、行動指針などはどんどん進化させ、お客様に良いサービスを提供できるようにしましょう。▶参考記事:エステサロンにおけるキャッチコピーの効果とは?作り方も解説
明確なコンセプトでサロンの魅力を伝えよう
今回は、サロンにおけるコンセプトの重要性について解説をしました。
サロンコンセプトは、サロン運営において柱となる重要なポイントです。
コンセプトを明確に掲げることで、自店が持つ強みや魅力をお客様に伝えることができます。
この記事を読んでいただくことで、コンセプト作りやスタッフへの共有がどれだけ重要かをわかっていただけたと思います。
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3位
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